第8回「桃陰文化フォーラム」 更家悠介先生

桃陰文化フォーラム事務局
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平成18年11月12日
第8回 桃陰文化フオーラム

第8回「桃陰文化フオーラム」 講演会
<変化する社会と仕事>

01秋晴れに恵まれた11月4日の土曜日、午前10時から第8回「桃陰文化フォーラム」:更家悠介先生による「変化する社会と仕事」と題する講演会が視聴覚教室で開催されました。
 当日は連休の谷間ということで参加人数が少々心配でしたが、馬路元校長・山崎前校長、更家先生と同期の22期の方々、総合学習の時間を利用した2年生と保護者など多数の来場者で盛会となり、事務局としては有り難くもうれしくも思いました。
 更家先生はスライドを用いられ、ソフトな語り口で生い立ち・経歴から始められ、サラヤという会社の業務内容とヤシノミ洗剤の販売と欧米の環境団体からのクレームで環境問題に取り組み始めたこと、テレビ朝日の「素敵な宇宙船地球号 子象の涙」という番組のインタビユーに触れられ、ボルネオ島での子象救出作戦やRSPOという国際的なNPO法人への参加と活動について詳しく述べられました。

02 次に、本題の「変化する社会と仕事」に関して変化のスピードに対応できない制度疲労を起こしている日本社会への言及から高校時代に夏休みを利用してアメリカへ1ヶ月間行ったこと、柔道部のこと、当時の恩師福田(社会・体育)・湯川・岡部先生の思い出からトフラーの「富の未来」「第三の波」を援用されつつ、これまでの総括と来るべき社会の展望を具体的に語られ、最後に天高生へのはなむけとして「イノベーションを大事にしながら新しいものを切りひらく」ことの大切さをうったえられました。
 質疑の時間では最前列でお聞きいただいていた同期の方々が感想や天高生への激励をこもごも語りかけられ、これまでにない交流が見られました。
 社長職ばかりでなくさまざまな役職に就かれ大変お忙しいにもかかわらず、2時間近く熱弁をおふるい下さった更家悠介先生、あわせて22期の方々に深くお礼を申し上げます。

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<参加者の声>


  • ・私の無知がつくづく分かりました。知らないことを多く聞かせていただきよかったです。若いときは生活に追われ勉強していませんでした。2年前引退してからいろいろな所へ出かけ、講演に短歌会にと励んでいます。いつもと違った話でよかったです。写経の日常を送っている私には違った世界でした。
  • ただの一企業の社長さんではないと感じました。広い知識と行動力。さすがに天高出身と感心しました。
  • 一部世界史の授業のようで眠くなりました。三児の母として何か役に立つかと思いましたが、吸収できませんでした。サラヤさんのヤシノミ洗剤で私は主婦湿疹から救われました。ありがとうございました。サラヤさんが社会に貢献している所が大きいと思います。そのことをもっと知りたかったです。
  • 古い頭のままで情報の共有が大切という観念がありませんので、そういうことが大切なのだと実感しました。また、家庭の中で育てるべきことは何かということを自分なりに考えるよい機会となりました。ブログ・コミュニティが大切というのは主婦としても本当にそう思います。
  • 「時代の波に乗っていく」という言葉があったが、もう一歩進んで時代の波を作っていくという姿勢を見せてほしい。90年代のマイクロソフトやグーグルのような波を天高の卒業生が作り出すと面白いし、周りが時速100㎞で進んでいる中で、110㎞で走った方がよいと思う。また、話そのものは面白かったが、復習にしかならなかったので予習もしたかった。
  • とても興味深い話であった。歴史的にも経済的にも勉強になった。最後のほうは少し専門的で分かりづらかったが、少しは理解できたと思う。
  • 多面的な視点からの講話であるとともに、歴史的な視点も踏まえてのお話で大変興味深く聞かせていただきました。
  • 油と子象の話は興味深かった。その話をもっと詳しく聞きたかった。
  • 事業をいろいろな角度から見直すことに新鮮さを感じました。熱の入った話に感謝します。
  • パーム油についての話がすごく分かりやすかった。「違う視点から指摘されて初めて気づくことがある」という言葉が印象的でした。
  • 最近になって社会に変化が起きていて、情報化などが急速に進んでいるけれど、それに対応して「自分が何をすることができるか」を考えるのは大切だと思った。
  • 現在の社会が商工業中心から情報・知識の社会と変化している最中であり、仕事に合わせて教育も変化せねばならず、学ぶ方法を学ぶことが大事であるという考えには共鳴できた。
  • サラヤさんの環境への取り組みは免罪符のような気がします。本業で環境と共生できるようなことを考えていくべきではないでしょうか。
  • 「持続可能な社会(発展)」ということが今「教育」の大切さとからめて言われています。いいタイミングで何を考えていくべきか、ヒントを与えてもらったのではないでしょうか。また、知識だけの時代から、現代が援助中心の時代になっていることを教えてもらえたと感じる。
  • 社会の変化と企業の社会的責任にわたるスケールの大きな話でした。ありがとうございました。「知識の性質の変化と共有」というのが面白かった。
  • 熱心な講演で楽しいひとときでした。社会の動きになかなかついていけない生活をしておりますが、こんな講演を聞く機会が持ててありがとうございました。
  • 幸いにも更家先生とほぼ同世代であるため、同じ時代を生きたのだと感じ、気取らない話し方にも共感を持って聞き入りました。
  • 環境保持と企業の利益の難しさを知りました。世界がグローバル化する中、互いの妥協点を見つけつつ、共存していく難しさを考えさせられました。
  • 自分の会社で作ったパーム油使用の洗剤が地球を汚染しているかもしれないと言われた時に、きちんとジャングルかどこかで動物を救済しているのはすばらしいことだと思った。かつての天高の話が今とは少し違っていて興味深かった。本題の内容は外来語が難しかったので、自分の勉強不足が分かった。
  • ゾウの話ではこれからの企業は自然とのかかわりを大切にしていかないといけないと思い、変化して行く社会の中で、どれだけそれに対応していけるかが、これから成功していくためのカギになるんだと実感した。そのために今のうちから社会の動きや世界の中での日本をよく勉強しておことと思いました。当たり前のように受けとっていたインターネットが社会に大きな影響を与えたいたなんて意識があまりなかったので、もっともっと身のまわりのものを意識して生活しようと思った。
  • 「自然にやさしい」≠「環境にやさしい」人間には無害もしくは害は少なくても、必ずしも環境(材料などの面で)やさしいわけではない。将来、環境保全のかつどうをしたいのであこがれる。
  • たくさんのエピソードを取りまとめたお話に大変興味深く聞かせていただきました。
  • 環境に優しい商品といってもゾウに悪影響があったと苦情を受けたと聞き、消費者の私達もいつも環境のことを心にとめて生活しなければならないなと思いました。
  • とても為になる講演会でした。物事にはいろんな見方があることが分かりました。今日聞いたことを明日のために役立てていきたいです。
  • ここ何年かで社会はとてつもなく変化してきています。私達もこれからまだまだ続く社会の変化をしっかり見つめ、これからの社会に役立てなければならないなと思いました。
  • ココヤシはサメより危険、内輪ネタが少し多い。
  • 将来のためとても参考になった。社会の流れを読み取ることは自分の目標に到達するために大変重要なことと分かった。私は将来外国と関わる仕事がしたいと思っていたが、どの分野に行ってもグローバル社会の今、外国と関わらずにはいられないんだなと思った。
  • 「知識の特徴」10項目が非常に面白かったです。教育の部分で「自発的な規律…慎重」これらの価値観を組織で教える→考えていきます。「学ぶ方法を学ぶ」→なるほどそれらを教師として教えているかどうか、思わず自問してしまった。
  • サラヤさんの本社が通学路にありました。地球に優しいと言っているヤシノミ洗剤も違う所で自然を破壊しているとれているのにはびっくりした。
  • 国内の企業と海外とのつながりが見えた。仕事の話だけでなく、雑学的な内容も盛り込まれていて興味が持てた。
  • 会社の社長さんが来てくれるほど、この文化フォーラムは凄いものなんだなあと思った。ヤシノミ洗剤は正直初めて耳にした。こんな目上の人の講演が聞けてとても光栄です。ありがとうございました。
  • 話が難しくてあんましよく分からなかった。けどパーム油がいろいろな製品に含まれているというのは分かった。私の部活で使っている手荒い洗剤の「ウォッシュボン」にも含まれていた。社長とかすごいなあと思った。講演とは関係ないけど、更家さんの友人とかがたくさん来ていて、久しぶりに顔を合わせ、みんな楽しそうに耳を傾けている雰囲気がよいなと思いました。
  • とても身近にあるコンピュータ(インターネット)の普及がここ十数年で急激に広がったことを知り、少し驚いた。知識の特徴というものをよく知ることができ、「知識」の考え方が少し変わった気がする。
  • 油のことなんてほとんど知らなかったので、少し興味がわいた。石油から植物性の油への変遷の過程がよく分かた。ボルネオ象が絶滅ギリギリのラインで生息しているなんて知らなかった。パーム油へのさまざまな見解があり、世界規模で種々の対策等が為されているのだと感嘆した。その他、社会産業に関する数々のお話を聞いて思う所はたくさんありました。確実に私の心を少なからず動かしたと思います。
  • 天王寺高校の卒業生ということは私達の先輩なので、すごく真剣に話が聞けました。22期生ということは普通に40才くらい年上なんですね。40年前の天高ってどんなんだったんだろう…?そんな話も聞きたかったです。ヤシはさめより危険なのはびっくりしました。象の話はすごく興味深かったです。みんながよかれと思っていたことの裏(気づかないところ)ではよいとは思えないことが起こって…。その象を助けようとしていたのにはうれしい気持ちになりました。まさかライト兄弟や宗教改革の話にまでなるとは思っていませんでした。(笑)
  • 天高生時代のお話を楽しく聞かせていただきました。第三の波(情報・通信)のお話も参考になりました。いろいろな先輩方の様々な意見が聞けてよかったです。すごい先輩ばかりで圧倒された。
  • 右肩上がりに成長している日本経済。新興企業ではウィンーウィンの関係を築いている企業は成功・成長しているという。環境を考慮した行為が、自然破壊になることもある。人間と動物との間にもウィンーウィンの関係が必要であるのではないだろうか。