第24回「桃陰文化フォーラム」 齋木慶子先生/吉野里美先生/白原理香先生

桃陰文化フォーラム事務局
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第24回「桃陰文化フォーラム」報告

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11月5日(土)午前10時から、第24回「桃陰文化フォーラム」―「アンサンブル フェリーチェによるオータムコンサート」と題する音楽鑑賞会が、音楽部・吹奏楽部の生徒をはじめ保護者・一般参加・教員を含め約120名の参加者を得て本校多目的ホールで開催されました。
2月・5月・11月と年3回開かれている「桃陰文化フォーラム」ですが、秋は恒例として音楽関係の行事を行い好評をいただいています。本年は本校の非常勤講師をお勤めの吉野里美先生にご出演をお願いしたところ、幸いにも先生が日頃から演奏活動を展開されている「アンサンブル フェリーチェ」のメンバーの先生方のご協力を得て、オータムコンサートを行うという運びになりました。
ご出演は齋木慶子先生(ソプラノ)、吉野先生(ソプラノ)、白原理香先生(ピアノ)。
兵庫校長の挨拶・出演者紹介のあと、さっそくオープニングとしてメンデルスゾーンの歌のつばさに」「秋の歌」が歌われ、一挙に別世界に誘われました。続いて「日本の歌part1」として「ちいさい秋みつけた」(サトウハチロー・中田喜直)、「初恋」(齋木先生の独唱、石川啄木・越谷達之助)、「落葉松」(野上彰・小林秀雄)という日本の代表的な歌曲が披露されました。
そして、白原先生によるピアノソロ「喜びの島」(ドビュッシー)に続きサン・サーンスのオペラ「サムソンとデリラ」から齋木先生の独唱で「あなたの声に私の心は開く」、吉野先生の独唱でグノーの「ロミオとジュリエット」から「私は夢に生きたい」と続き、第一部が終了しました。
10分の休憩後、三人はお色直しされお揃いの素晴らしい色違いのドレスで登場され、「日本の歌part2」としてやなせたかし・木下牧子コンビの「ロマンチストの豚」「さびしいカシの木」、さらに金子みすずの詩に曲をつけた「わたしと小鳥とすずと」(松下耕)、「このみち」(石若雅弥)と続きました。
そして伴奏にピアノソロにと大活躍の白原先生による「メフィストワルツ」(リスト)が演奏され、続いてオペラアリア・イタリア編として、吉野先生がドニゼッティの「ドン・パスクワーレ」から「あの目に騎士は」を、齋木先生がプッチーニの「蝶々夫人」から「ある晴れた日に」を独唱されました。そして、フィナーレがヴェルディの「椿姫」の有名なアリア「乾杯のうた」の二重唱でした。
その後、日頃から吉野先生のご指導を受けている音楽部の生徒から花束贈呈があり、山口教頭から「芸術の秋」にふさわしい気分を味わうことができたと謝辞がありお開きとなりましたが、本当に充実した90分間の至福の時間だったと思います。
曲ごとにそれぞれの先生から丁寧な曲目・作曲者紹介がされたおかげで演奏される曲への興味が湧き、齋木先生・吉野先生の典雅なデュエットでは美しいハーモニーに酔いしれ、見事な声量で歌われる独唱ではプロの声楽家のすごさを味わい、同じソプラノでも二人の声質が違うのでレパートリーが違ってくるとの吉野先生のお話に成る程と思わず膝を打ちました。
また、ピアノソロでは白原先生の華麗なテクニックも堪能できましたし、クラシック音楽のすばらしさに触れ得た「フェリーチェ(幸せ)」な催しとなりました。
あらためて三人の先生方にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

<参加者感想(一部抜粋)>(生徒編)


  • ピアノも歌もとても美しかったです。プロのオペラを聴いたのは初めてだったので、いい経験になりました。本当に良い演奏で感動でき”芸術の秋”を満喫できました。
  • 舞台上での演奏を聴く場合とは違い同じ床の上でレベルの高いものを聴く希少な機会でした。素晴らしい演奏に引き込まれて感動しました。
  • ピアノと声が絶妙に合わさって素晴らしかったです。放心してしまいました。
  • 現実を忘れ聴き入りました。心が洗われました。ずっとこの場で聴いていたかったです。始めてこういうコンサートを聴きましたがすごい迫力に驚きました。素晴らしい歌声でした。
  • とても奇麗な歌声で心が澄んでいくような気がしました。しばし日常を忘れて楽しませて頂きました。ピアノも素晴らしかったです。オペラの歌詞の意味がわかるともっと良かったです。
  • 今日のオペラの中で「蝶々夫人」は見たことがあるのですが、齋木さんの歌はとてもよかったです。
  • オペラ「アリア」は、僕は普段も良く聴くのでもちろん楽しめましたが、今回は日本の歌が特に印象に残りました。その独特の雰囲気に、日本の歌のよさに改めて気付かされました。これは、先生方が日本人であることが大いに関係があったと思います。これからも先生方には日本の歌を歌い続けてほしいです。
  • 知っている曲も何曲かあり、童謡等もソプラノでオペラのように歌うとまた一味違うような感じで鳥肌が立つこともあった。吉野先生には授業でお世話になっていてたまに歌を聴くこともあるが、いつ聴いてもすごいと思った。
  • 日本の歌から西洋の歌まで、様々なジャンルの曲を聴けて楽しかったです。その人が持つ声によってレパートリーが変わるというのが面白いと思います。「落葉松」の合唱を聴いた事があるので、とても感動しました。たった二人でも「落葉松」のせつない情景が浮かんできて良かったです。ソプラノの響きが本当に美しかったです。
  • 知っている曲もあってとても楽しめました。物語が曲の中に感じられました。ピアノのソロは柔らかい感じの音で聴いていてとても心地よかったです。反対にとても力強い部分もあり、聴いていて力強さに圧倒されました。
  • すごかったです。感動しました。鳥肌立ちました。ソロの声量がすごいと思いました。高音やばかったです。表現力すごいです。真似できないなと思いました。ピアノもすごいです。手の動き見たかったです。ドレス奇麗でした。お揃い良かったです。アンサンブルのハモリがめちゃ奇麗でした。
  • 曲のイメージが出来たので聴いていて楽しかったです。ピアノと歌の息がぴったりで、すごく安定していました。ソプラノの中にもジャンルがあると知れて良かったです。違いが分かりやすくてすごく勉強になりました。ピアノソロは強弱がはっきりしていたので聴きやすかったです。細かい部分もすごく丁寧ですごいと思いました。「さびしいカシの木」は少し悲しいけれど、あたたかい気持ちになれました。今回聴きに来て本当に良かったです。
  • とてもすごかったです。普段授業で吉野先生がおっしゃっている歌の歌い方なども生で見られてとても良い機会だったと思います。ピアノも素晴らしかったです。
  • ピアノも素晴らしかったのですが、声だけでこんな素敵な音楽を作れることに感動しました。
  • 本当にきれいだった芸術の秋を感じた。すごい人に音楽を教えてもらっているんだなぁと思った。音楽も先生もとても美しかった。Beautiful!!縦波が見えそうだった。また歌ってほしい。
  • 歌はとても好きなのに、なかなか機会が無くて本格的に聴きに行ったことが無かったので、本当に楽しい時間を過ごせました。歌声が体の中に直接響いてくるようで感動しました。大学受験がおわったら、きちんと声楽を習ってみたいです。
  • 私は音楽の授業をとっていないので、オペラ曲などを聴くのはとても久々でした。先生方の声やピアノの音色は、とてもきれいで聴いていてとても心地が良かったです。特に私が感動したのはピアノのソロでした。本当にすごくて目が離せませんでした。今日のコンサートに参加でき本当に良かったです。

<参加者感想(一部抜粋)>(保護者編)

  • 受験生をかかえながら毎日不安な日々を過ごしています。今日はゆったりとした時間がおくれてとてもよかったです。特に齋木先生の「初恋」はメロディーと深みのある歌声が心にしみ渡ったような感じがしました。先生方の色違いのお揃いのドレスもとてもよく似合っていて素敵でした。有難うございました。
  • 桃陰文化フォーラムは講演会のようなものばかりと思っていましたが、今回のようなコンサートをされていたとは軽い驚きです。父兄として毎回楽しみにしています。それと同時に生徒諸君にもどんどん参加してもらって幅広いものに興味(の種)を持ってほしいと思います。
  • 今日この場でこのような素晴らしい音楽を聴けた事を幸せに思います。フランス・イタリア語の歌詞訳があればもっとより楽しめたかな。様々なジャンルでの美しいハーモニー、情感あふれる歌声に音楽の奥深さを改めて感じました。特に「落葉松」は以前娘がいた中学校(合唱が盛んだった)で毎年卒業式に歌われていた曲だったので、懐かしく、心を揺さぶられる思いがしました。
  • 情景が目に浮かぶようですばらしい歌声でした。ソプラノに種類があるのが分かりました。よい秋の日を過ごせました。有難うございました。ピアノ演奏もすばらしかったです。幸せでした。
  • 若い方々の力強さを感じる事ができました。こんな方々と触れ合える機会があってよかったです。現役生達もたくさん来られていて良い経験だったと思います。有難うございました。今後の活躍を期待しております。
  • 曲にまつわる事柄をお話ししながら聴けたのでいっそう楽しめました。ピアノのソロもあり、吉野先生、齋木先生のソロもあり盛りだくさんでした。同じソプラノでも音質が違うとレパートリーも異なるというのは初めて知りました。とても興味深く伺いました。構成もとてもよかったです。プログラムに作曲者名、作詞者名を入れていただけたらと思いました。
  • こどもがお世話になっております先生方の演奏を聴かせて頂き深く感謝します。秋のひと時フェリーチェをいただきました。先生方の息の合った演奏に1曲ごとその「シーン」に自分を感じる事ができました。外国語の歌の説明を簡単に入れて下さって有難いです。プログラムの解説では、大抵演奏が終わってから読むことになってしまいがちですので。こういう機会をつくって下さって感謝しますが、部屋の音響が大変残念です。せっかくの「絵」がガラス張りの額に入ってしまったようです。

<参加者感想(一部抜粋)>(一般編)

  • 音楽だけでなく、その理論や歴史的な背景そして皆さんの生活?も楽しく聴けました。大変良かったです。益々のご活躍をお祈りしています。
  • ものすごく充実したプログラムで楽しめました。MCトークも丁寧で生徒さんにはよい勉強にもなったと思います。が、ずっと出ずっぱりだったピアニストは大変だろうなとも思います。お金を払ってもなかなか聴けない水準の高い内容でした。
  • 日々忙しい中、久しぶりに生の音楽を鑑賞できて良かったです。30年前私の高校時代の音楽の先生も男性のオペラ歌手でした。「歌のつばさに」も習いました。懐かしい気持ちになりました。音楽のテストも独唱させられ「なんでー?」と思っていましたが、今ではいい経験であったと思います。感性豊かな子供たちにも是非このような機会を与えて頂きたいと思います。今日は有難うございました。
  • 歌は心にしみました。ピアノは説明のあった通り情景が目に浮かんできて本当に素晴らしいと思いました。音楽は心のビタミンですね。
  • 季節感のある素敵なコンサートでした。吉野先生と齋木先生とのデュエットで二人の息の合った感じがとても心地よかったです。
  • 秋の日に素敵な音楽会を企画していただき日頃の生活を忘れ、リフレッシュすることができました。声楽の方のお二人の先生の違いを聴かせて頂きオペラの世界の奥深さを少し感じる事が出来ました