第18回「桃陰文化フォーラム」 延原武春先生 / 高田泰治先生

桃陰文化フォーラム事務局
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第18回「桃陰文化フォーラム」報告

さる11月1日(土)午後2時より「第18回桃陰文化フォーラム―バロック音楽の魅力・チェンバロの魅力・バッハの魅力」と題するコンサートが、170名近くの聴衆を集め多目的ホールで開催されました。
この演奏会のため、ありがたいことですが当日の朝9時に、調律の方お二人が神戸からワゴン車でチェンバロを運び込まれ、その後すぐ多目的ホールで入念な調律をされ、また11時には延原先生・高田先生と中野先生(日本テレマン協会代表代行)がご来校され、午後1時過ぎまでじっくりリハーサルを重ねられていました。
昼前からあいにくの雨になりましたが、多くの聴衆を迎え午後2時過ぎに開演、はじめに延原先生が当初画家をめざしたが音楽志望に変えたいきさつ、ご自身の高校・大学時代のこと、テレマン協会発足のゆえん、バロック音楽についてのあれこれを軽妙な語りでお話くださり、さらには古楽器と今の楽器の違いをご自分のオーボエ演奏でお示しくださって、一気に会場の雰囲気を盛り上げられました。
続いて、随所に解説を折り込まれながら、高田さんのチェンバロで「平均律」の第一番ハ長調が演奏され、しばしの休憩の後、「イタリア協奏曲」「半音階的幻想曲とフーガ」、そして見事に息の合ったお二人の共演で「オーボエとオブリガートチェンバロの為のソナタ」が披露され、先生の常に標榜しておられる「楽しい音楽」会があっという間に終りました。
その後、吹奏楽部の代表が感謝を込めて花束をお渡しし、アンコールとして「パルティータ」の第二番ハ短調が奏でられました。間近でこんなに素敵な演奏を聞かせていただき、本当に感激のひと時でした。当日は近くの中学校で野球の試合が行われていて歓声や応援の声が響いてくる悪条件の中、すばらしい演奏をご披露くださいました延原武春先生、高田泰治先生、また今回のコンサートのお膳立てからはじまり、何から何までお心遣いをしてくださった中野順哉先生、そしてご苦労をおかけしたお二人の調律の先生方、また当日のタイム・スケジュール等ご配慮をいただいた日本テレマン協会事務局小林藍子様に厚くお礼と感謝を申し上げます。
最後に会場を準備してくれた卓球部、接待を担当していただいた山崎先生、そして椅子の片付けなど、いろいろ手伝ってくれた吹奏楽部・音楽部の皆さん、ありがとうございました。

<参加者の声>
[アンケートより]


  • 大変よかった。グラウンドの雑音がとても残念だった。こういう室内楽の催しの時は周囲の音にも気配りが必要なのに、リサーチ不足?ともかく内容は面白く、大変興味深く聞くことができた。チェンバロがとてもすばらしく感動しました!
  • バロック楽器のお話やバロック音楽の演奏スタイルなど、お話を交えての演奏で、とても楽しい時間でした。ピアノとチェンバロの奏法、音色の違いなども間近で聞けて、とても興味深く演奏を楽しませていただきました。(ちなみに私も大阪音楽大学ピアノ科卒です。)音楽の奥の深さに年々気づかされます。有難うございました。
  • オーボエがすごくかっこよかったです。チェンバロもかっこよかったです。すごく珍しい体験ができました。
  • チェンバロの音色がすごくよかったです。(ちょっと大正琴みたいな)でも音楽が思ったより自由で、人間の内面に迫った曲で、古いはずなのにとても身近に感じてCDを聞いてみたいと思いました。オーボエとのセッションがよかったです。ジャズのようですね。
  • チェンバロを間近で見、演奏を聞くのは初めてでしたが、タイトルの通り「チェンバロの魅力」の一端を教えていただきました。生徒代表のお礼の挨拶にもありましたように、バロック音楽が奏者を通し聞き手との対話の中で音楽を楽しむ、現代のジャズ、ポップに通じていることを教えていただき、身近に捉えることができました。有難うございました。
  • 高校生の方と一緒に分かりやすく楽しく説明して下さるのを拝聴でき、有意義なひと時を美しい音楽とともに過ごすことができ感謝いたします。ステージでなく、先生方の表情まで拝見することができました。高田先生のおとなしく、控えめな表情、表現力の限られたチェンバロでピッチカートやソステヌートの響きのそれぞれにまた軽やかなもの、厚みのある音が、フォルテピアノにもぴったりであろう美しい指から奏でられ、クラビエに釘づけになってしまいました。延原先生はおしゃべりとは違って優しいオーボエの音色と音楽に先生の内面を少しうかがえた気がして、おしゃべりに続きほほえんでしまいました。楽器運搬をはじめ、たくさんのご苦労をされたことと思います。こんな機会を与えてくださり、本当に有難うございました。
  • チェンバロとオーボエのアンサンブル演奏がとても印象に残った。異なる音色同士の見事な演奏にとても感銘を受けました。延原先生のお話もおもしろくてバロックの世界におもしろさと自由さを感じました。今日は素晴しい演奏を有難うございました。
  • とても楽しいひと時を過ごさせていただきました。チェンバロをあんなに近くで見たのは初めてで、本当に美しい楽器だと思いました。また、演奏曲のソナタ、ト短調がとてもきれいで、聞いているうちに楽しい気持ちになりました。貴重な体験をさせていただきました。
  • チェンバロの透き通った音色、オーボエの甘く優しい音色に本当に魅せられました。イタリア協奏曲は妹がオケと共演したことがあって何度も聞いたけれど、チェンバロでは初めてだったので、イメージが以前よりも膨らみました。
  • バロックオーボエとチェンバロの音を初めて聞いて、思ったよりやわらかくて魅力的でびっくりしました。もともと、リュートの音に興味があったので、チェンバロの演奏が嬉しかったです。また機会があったら、ぜひ聞きたいと思います。
  • バロック・チェンバロ・バッハの魅力が聞きたくて、とても楽しみにしていました。延原先生の楽しいお話とオーボエの演奏、高田先生のお人柄がよくあらわれた演奏、とてもよかったです。チェンバロはあたたかみのある音で、天に導かれていくような気持ちがしました。有難うございました。
  • 演奏がとても素晴しかった。私もクラシックが好きで、CDを聞いたりすることはあるが、こんなに間近で美しい演奏を聞いたことはなかったので、感動しました。また、延原先生のお話からは、先生の音楽に対する想いが伝わってきたし、ピッチの話などは興味深かった。チェンバロだけの演奏では、はずむような音の中に、その曲のイメージが含まれていたり、オーボエの音色との掛けあわせがまたお互いを引き立てあっていてよかった。機会があればまた聞きたいです。延原先生の指揮も見てみたいと思いました。
  • 初めてチェンバロを見て、普通のピアノと違うよさを知りました。それと、私は吹奏楽部に入っていますが、学校にオーボエがなく、初めて見てその音を聞きました。クラリネットと近いけど、また違う音色ですばらしかったです。チェンバロはたくさんの音色が出て、かわいかったです。より音楽に興味を持つことができて、楽しかったです。
  • オーボエの音色が素敵でした。チェンバロはかわいい音でした。またフォーラムに参加したいです。
  • 久々に音を楽しめる音楽に会えました。お話、師弟の掛け合いも楽しく、ほほえましくよかったです。よい機会を有難うございました。
  • チェンバロとオーボエの素晴しい演奏が間近で聞けて、ぜいたくな気分が味わえました。バロック音楽は今まで堅苦しいイメージでしたが、延原先生のお話とチェンバロとオーボエの演奏で、人間の奏でる音楽だと身近に感じました。
  • 楽しかったです。テレマンというのは人の名前だったんですね。チェンバロの音は聞いたことがあるのですが、初めて生で見聞できました。クラシックの素敵な演奏を聞くと眠くなるのですが、やはり少し眠くなりました。すみません。オーボエが大好きで、演奏が聞けて嬉しかったです。チェンバロも好きになりました。お話も楽しかったです。有難うございました。
  • とても素晴しい演奏だった。正直、チェンバロの音色を聞いたことがなく、クラシックということにも抵抗を感じていたが、どっぷりとバロック音楽の魅力、チェンバロの魅力、バッハの魅力に取りつかれてしまった。こんなに充実したコンサートはめったに聞けないと思う。とても有意義な時間を過ごすことができた。
  • 所謂ウィーンクラシックは好きですが、いままであまり機会のなかったバロックが急に身近に感じられました。「魅力三題」に大満足です。芸術至上主義に立たず、科学的芸術論のお立場がよく理解できる内容でした。音楽教育での示唆もあり、意義深いものでした。次回は是非クラシックのお話を期待しています。生活の中に音楽を!
  • クラシックはたまにCDを聞いたり、コンサートに行ったりしたことはありますが、バロック音楽はそんなになじみがなかったので、桃陰文化フォーラムを機に、より魅力を感じることができた。バロック音楽は今までかたいイメージがあったが、音楽を演奏している中で若干アドリブを入れたりして自由に演奏していることを聞いて、演奏者自身も楽しんでいるのだなと思った。チェンバロという楽器は名前だけは知っていたが、音色がとてもきれいで繊細な楽器だと思った。特にイタリア協奏曲が印象的だった。オーボエという楽器の物悲しい音色は、以前からとても好きだったので、今日チェンバロとのコラボを聞けて感激した。素敵な演奏、有難うございました!
  • 楽しく興味深いお話であっという間のひと時でした。チェンバロの強弱のむずかしさ、リズムの微妙なズレの調節等、深い話がもっと聞きたかったです。バロックのことももっと知りたかったです。第二弾、是非お願いします。
  • 今日初めてチェンバロという楽器を知りました。延原先生のバロックオーボエと、高田先生のチェンバロの演奏中、まるで当時の貴族?になった気分でした。また、バロックオーボエとモダンオーボエの違いで、同じ曲がここまで違うのか!と思いました。バロック音楽はとても明るく、音を楽しんでいるのがわかり、テレマンのCDも聞きたいと思いました。今日、子どもは残念ながら欠席したのですが、延原先生が画家から音楽家に転向したことなど、帰ってぜひ聞かせたいです。ただ、中央席に座っていたため、高田先生のタッチが見れなくて、残念でした。今日はとても楽しい時間を過ごさせていただき、本当にどうも有難うございました!
  • 楽しい鑑賞ができました。延原先生の思いは十分生徒たちに伝わったように感じました。本当にぜいたくなフォーラムでした。
  • チェンバロ、バロックオーボエを初めて生で聞きました。チェンバロはもっと乾いた音色を想像していましたが、想像よりも優しい響きの楽器でした。バロックオーボエは素朴で美しく、心が癒される音色でした。バロック時代のこと、テレマンのこと、バッハのこと、曲中の解説等、分かりやすくおもしろく説明していただきました。私は古典ロマン期のものが好きで、バロックはどちらかというと苦手だったのですが、今日の演奏を聞いてバロックの魅力を発見した思いです。素晴しい生演奏を有難うございました。帰ってさっそくバッハやテレマンの楽譜を引っ張り出そうと思います。
  • ユーモアを交えてお話くださるので楽しいです。ああいうふうに、こんなふうにと細かいことを気にせず(もちろん、はずれすぎると…ですが)楽しめるんだと分かりました。オーボエに触れさせていただき、感激しました。有難うございました。
  • 依然いずみホールでチェンバロを聞いたことがありますが、十分魅力を感じずピアノの方がいいと思ったものです。今回はバロック音楽の説明を聞きながら、オーボエとチェンバロの相乗効果もあいまって、より魅力を感じました。粋な音楽の「あそび」を味わっているようで、また音楽の講義を聞いているようで、初めて体験する感動がありました。